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シンガポールにおける重症急性呼吸器症候群(SARS)

2003/9/10 WHO原文

疾患発生報告
シンガポールで検査陽性が確認されたSARSコロナウイルス感染が1例発生した。この症例は、シンガポールのウイルス学研究室で働いている、27歳の医学部大学院生である。患者は発熱し、入院隔離され、現在は既に解熱している。接触者追跡調査が継続されているが、この症例からの二次感染は把握されていない。

ほとんどのウイルスが、軽症のものから重症なものまでの、広範な病状を引き起こすことが可能性があることは、よく知られている。WHOによるSARSの集団発生終息後の期間における管理指針 [日本語] は、世界的な公衆衛生上の脅威を迅速に特定することに目標を定めている。従って、WHOの症例定義は早期に注意喚起し、保健当局者に、新たなSARSの集団発生への対応方針を提供する様に設定された。このシンガポールの症例は軽症で、孤発性であり、二次感染を引き起こしていないことから、公衆衛生上の懸念対象とは考えられない。

WHOは、この事態に対しシンガポールの公衆衛生当局が率直な情報開示の姿勢をとり、脅威となる可能性がある事態を封じ込めるために、迅速な予防的措置を取ったことを、称賛して止まない。

この事例が、実験室内事故によって発生した可能性が有ることが示唆されているため、WHOは来月ジュネーヴで開催予定のSARSの科学専門家会議の席上で、「実験室内の安全管理」に関する事項を取り上げる予定である。

結論として、シンガポールはSARSと言う点において、引き続き旅行者にとって安全な渡航先であり、シンガポールからの旅行者も他の国々に何らリスクを及ぼすものではない。
この事例は国際的な公衆衛生上の問題ではない。

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(更新日:2003/9/11)