シンガポール衛生省
SARS Press Releases(2003/12/17)
台湾にSARS新症例
シンガポール衛生署は本日、台湾で新たなSARSの可能性例が発見されたという報告を受けた。この患者は、台北の國防大学(國防医学院)予防医学研究所で働く、44歳の男性研究者である。彼はバイオセーフティレベル4の研究室で、SARSについての研究を行っていた。彼が、2003年12月5日に実験を行っていた際に感染したのではないかと報告されている。
この患者は、2003年12月7日から10日の間に、防衛庁医学環境研究所(DMERI:Defence Medical and Environmental Research Institute)において、医学関連の問題について意見交換を行うために、シンガポールに滞在した。ここでの3日間を通して患者は発熱していなかった。彼はシンガポールを2003年12月10日早朝に離れ、台湾に帰国後の同日夕方にはじめて発熱した。彼の家族と同僚の健康状態は良い。
公衆衛生学的対策の実施
接触者追跡調査は現在行われており、本日夜までに完了する予定である。
12月8日に彼と接触した者は、自身の体温を経過観察し、もし具合が悪くなったら医療機関を受診するように指導された。シンガポール衛生署は日に3回の電話調査により彼らの経過観察を行う。10日間の潜伏期を考慮すると、12月9日と10日に彼と接触した人々70人に対しては、12月9日に終了する自宅隔離が発令されるものと予想される。
警戒の強化
シンガポール衛生署はすべての医師、病院スタッフ、国立の医療センター、個人病院と診療所へ、最新情報を伝える医療警戒情報を送付した。全員に対してSARSに対する警戒を強化するよう指導した。
衛生署としては、恐慌をきたす理由はまったく無いことを一般国民に対して断言したい。必要な感染防止対策はすべて実施されている。シンガポールにおいては、新たなSARS症例の発生の徴候は無く、衛生署は事態を注意深く監視している。
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(原文は http://app.moh.gov.sg/new/new02.asp?id=1&mid=8880)
(2003/12/19 掲載)
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