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2003/5/28



SARSの地域内伝播がある地域からの
帰国者がいる事業所および
その他の団体への
CDCガイドライン(暫定)
(5月14日発表)


今までのSARS症例のほとんどが、感染の地域内伝播が報告されている地域への渡航中に感染した輸入例で、主な二次感染者は医療従事者や輸入例の家族など、密接なヒト‐ヒト感染があったと考えられる人たちである。学校や他の施設、また医療関係以外の労働環境下での感染は、少なくとも米国内では報告されていない。このガイドラインでは、出張、海外赴任、あるいは個人的な旅行のために、SARSの感染の地域内伝播が報告されている地域から帰国した者を抱える事業主へ、職場における対応の指針を提供するが、あくまでも現時点までの米国における知見に基づいたものである。

現時点で米国疾病対策予防センター(CDC)は、SARSの発生している国からの帰国者に対する隔離は推奨していない。

SARSの伝播が報告されている地域に滞在中に、発熱、呼吸器症状を発症した者は旅行をしてはならないし、医療機関を受診する必要がある。SARSの伝播が報告されている地域からの入国者は、入国時に「黄色の緊急健康カード」を渡され、10日間の健康状態をよく観察することの重要性の説明と、その間にSARSを疑う症状があった場合は直ちに医療機関を受診する必要があることを知らされる。

帰国者がSARSの伝播が報告されている地域を出発後10日間に気をつけるべきことは、

・発熱
  ‐日に2回程度体温を測ってみる

・呼吸器症状
  ‐咳嗽、息切れ、呼吸困難

・上記のいずれかの症状が出現した場合は、即座に医療機関に連絡し、受診する
  ‐医療機関受診時は、必ず事前連絡をして、必要があれば医療従事者への二次感染予防対策を取ってもらう

これらの人々で、症状がない場合は行動制限は必要なく、仕事、会議、公共の場での活動が制限されるべきではない。

これらの人々で、上記のような症状を発症した場合は、受診医療機関が問題が無いことを確認するまで、仕事や公共の場へ行くべきではない


詳細は“Interim Guidelines for Businesses and Other Organizations with Employees Returning to the United States from Areas with SARS” 参照


その他参照:
Updated Interim Domestic Guidelines for Triage and Disposition of Patients Who May Have Severe Acute Respiratory Syndrome (SARS)

Interim Domestic Guidance on Persons Who May Have Been Exposed to Patients with Suspected Severe Acute Respiratory Syndrome (SARS)

Interim Guidance on Infection Control Precautions for Patients with Suspected Severe Acute Respiratory Syndrome (SARS) and Close Contacts in Households

SARSの感染が報告されている地域への渡航に関して

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