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2003/7/7



WHOの海外旅行に関する対策
(7月5日9訂)


WHOはいかなる地域にも、もはや渡航に関する制限の勧告は行っていない

旅行者への勧告
現在のSARSの世界的集団発生は制御下に置かれたが、海外旅行者に対する最も重要なメッセージは、引き続きSARSの主要症状:高熱(摂氏38℃、あるいは華氏100.4℃を超える熱)、乾性咳嗽、息切れ、呼吸困難について、十分に注意をするということである。これらの症状があり、10日以内に「最近のSARS集団発生」があった地域(地域内伝播があった地域の一覧を参照)にいた者は、医療機関を受診するよう勧奨する。

SARSの国際的拡大防止のためにWHOが勧奨する対策
SARSに対する有効な薬剤もワクチンも存在しないため、この疾患の制御は症例の迅速な診断と管理に懸かっている。これには、「疑い例」と「可能性例」の隔離とその密接な接触者の管理を含む適切な管理が含まれる(SARSの管理指針参照)。これらの対策は、SARSの集団発生を制御し、輸入症例が他者へ感染を広げるのを防止してきた。

集団発生の間は、旅行者がSARSウイルスを新たな地域へ持ち込むリスクを減らすため、WHOは特定の地域から出国する旅行者に対してスクリーニングをするように、また、より深刻な影響を受けている地域へは「どうしても必要な旅行」以外の渡航を延期するようとも勧告した。今は、渡航の延期勧告はすべて解除された。SARSの「最近の地域内伝播」がある地域がもはや無いことから、出国者のスクリーニングの適用は終了した。

追加的予防的措置として、また社会的信頼を生み出すために、一部の地域で旅行者の発熱をスクリーニングしたり、健康情報の提供するなど、旅行に関連した特定の対策を導入し続けることを決めたことを、旅行者は知っておく必要がある。

それぞれの国が自国の状況を考慮に入れ、WHOの勧告をそれに適合する形に変えていると考えられるため、旅行者は補足的情報の入手のために、主治医あるいは国家保健当局に連絡を取ることが勧められる。多くの国家保健当局はウエッブサイトを設立し、適切な情報を提供している。

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