愛知県における1996年のアデノウイルス7型の流行

愛知県における1996年のアデノウイルス7型の流行は1995年11月から継続し冬季の流行があった。この流行は3月にはいったん終息したものの、5月から再び出現し、7月〜9月の夏季にも流行した(表1)。

この2つの流行はどちらも疾患別には違いがみられず、不明熱性疾患、下気道炎、上気道炎等が中心であった(表2)。

分離患者の年齢は冬季流行では1歳が多く、夏季流行では3歳が多いという結果であったが、このことについてはさらに検討が必要である(表3)。

また冬季の流行においてはデンカ生研製の同定用抗血清によって容易に同定されたが、夏季流行のウイルスはアデノ3型ウイルスの抗血清でも抑制がみられ、その差は2〜4倍しかなく同定困難株が多かった(表4)。

愛知県衛生研究所 栄 賢司

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