ライ症候群−米国・オハイオ州、ミシガン州
オハイオ州とミシガン州それぞれで行われたライ症候群とサリチル酸(アスピリン)との関係を示唆する研究成果がCDCに報告された。
1978年12月〜1980年3月の期間に前方視的ケースコントロールスタディがオハイオ州保健部局によって行われた。期間中159例の患者が確認され、大部分の患者は1978年12月〜1979年3月のインフルエンザA(H1N1)型の集団発生時と、1979年12月〜1980年3月のインフルエンザB型の集団発生時に確認され、あるいは水痘を先行疾患としていた。ライ症候群の患者と対照群との間で先行疾患の発症からライ症候群としての入院(患者群)あるいは疾患からの回復(対照群)までの期間に服用した薬剤について調査をしたところ、サリチル酸(他の化合物との配合剤も含めて)が唯一患者(95/98、97%)において対照(114/160、71%)よりも有意に頻繁に服用されていた(p<0.001)。
最近ミシガン州で、25例のライ症候群と44例の対照を用いて同様の研究がなされたが、アスピリンは患者において14例中14例(100%)服用されていたが、対照では21例中14例で、有意に患者群で頻繁に服用されていた(p<0.02)。アセトアミノフェンを含有した薬剤の服用は対照群(6/21、29%)より患者群(0/14)で有意に低かった(p<0.5)。
(CDC、MMWR、46、No.32、750、1997)