アデノウイルス40/41型感染の散発例−奈良県

奈良県の結核・感染症サーベイランス事業における糞便検体からのアデノウイルスの検出に関して、1997年5月〜7月までの3カ月間に、ELISA(アデノクロンE、トーレ・フジバイオ)でアデノウイルス40/41型(Ad40/41)が検出された胃腸炎患者(3〜11歳)を5例経験した(表1)。腸管アデノウイルスは、一般に年間を通して検出され、好発年齢は3歳以下で、37℃以上の発熱はあまり伴わないといわれている。

Ad40/41の検出率は、糞便検体を細胞培養するよりも直接糞便をELISAで検出するほうが、5例中5例(100%)と高率であった(表2)。HEp-2細胞で培養にてウイルスが検出された検体では検体接種後、3〜5日でCPEが出現した。

奈良県衛生研究所
谷 直人 中野 守 市川啓子 磯田智子
玉瀬喜久雄 青木喜也 今井俊介
岡本医院     岡本和美
山本小児科医院  山本真知子

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