モンキーポックスの集団発生−コンゴ民主共和国(旧ザイール)

WHOの調査団は、モンキーポックスが疑われる症例を新たに419例確認し、1996年2月以降の発生は合計 511例と報告した。今回確認された 419例のほとんどは、カタコ・コンベ地域に住む16歳以下の子どもであり、31%に中等度〜重症の発疹、41%に1週間以上続く皮疹が出現したほか、発熱、下痢、頸部リンパ節腫脹、咽頭痛、口部潰瘍が多く見られた。致命率は 1.5%であった。また、 419例中78%は同一家族内、近隣等の患者との接触によるヒトからヒトへの二次感染とみなされている。今回の集団発生は、かつてない大規模なものであり、臨床症状は軽微なものの、以前の報告に比べ二次感染の割合が大きい。これはヒトからヒトへの感染率の変化よりむしろ、種痘の廃止に伴いこのウイルスへの感受性が高くなったことが原因と考えられている。

(WHO/EMC Disease Outbreaks 1997.11.14)

今月の表紙へ戻る


Return to the IASR HomePage
Return to the IASR HomePage(English)

idsc-query@nih.go.jp

ホームへ戻る