<速報> 1997/98シーズン初期に分離されたA香港(H3N2)型インフルエンザウイルス−奈良県
奈良県におけるインフルエンザ様疾患の集団発生は12月15日現在、1学級20名の報告があった。そのうち10名のうがい液からウイルス分離を試みたところ、1名(12歳・男子)からインフルエンザウイルスA香港型を分離した。この小学校では12月4日〜6日にかけて学級閉鎖をしていた。主症状は、発熱(38〜39.6℃)、頭痛、咳、鼻汁・鼻閉、咽頭痛であった。
インフルエンザウイルスの分離にはMDCK細胞を用い、2代目でHA価64倍になり、HI価は640倍以上であった。いずれも0.5%モルモット血球を使用した。
奈良県衛生研究所予防衛生課
市川啓子 谷 直人 中野 守