<速報> 川崎市におけるエコーウイルス3型、25型の分離状況

川崎市では7〜8月に咽頭結膜熱が流行し、アデノウイルス3型および7型が多く分離された。9月になり咽頭結膜熱の検体は減少したが、それに代わって、インフルエンザ様の上気道炎に高熱を発する患者の検体が搬入されるようになった。CaCo-2およびVero細胞に検体の咽頭ぬぐい液を接種したところ、CaCo-2細胞にのみCPEがみられた。エコーウイルスプール抗血清(EP95)による中和試験の結果、エコーウイルス3型(E3)と25型(E25)の2種類のエンテロウイルスが同定された。9月にはE3型が3株、E25型が4株分離され、そのうち、3例が家族内感染であった。10月にも上気道炎患者の咽頭ぬぐい液からE3、E25が各1株分離された。なお、E25については感染性胃腸炎患者から1株、無症状の小児の糞便から1株および無菌性髄膜炎の患者(8歳)の髄液から1株分離された。9〜10月を合計して、E3が4株、E25が8株分離された。

川崎市衛生研究所 清水英明 平位芳江

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