RSウイルス分離状況、1997/98シーズン速報−米国

RSウイルス(RSV)は冬季の呼吸器感染症の主要病原体で、米国では幼児や年少児の下気道感染症において、推定90,000の入院と4,500の死亡に関与していると推定されている。米国ではRSV流行状況は検査室の自発的参加によるNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)により監視されている。ここでは、1992年7月〜1997年6月までのNREVSSで報告された分離状況と1997年7月〜11月の暫定結果を報告する。

1992年7月以来47州の合計100の病院検査室あるいは公衆衛生検査所が本システムに参加しており、毎週CDCに抗原検出またはウイルス分離の検体数と陽性数を報告している。1992年7月〜1997年6月までの期間では、RSVの広範な流行は毎年11月に始まり、平均22週、4月か5月中旬まで続いている。ほとんどの州では1月〜2月に流行のピークをみるが、南東部では11月か12月にピークとなる。1997年7月からでは、41州の71の検査室から検査結果が報告されているが、11月7日を最終日とする週以降は毎週、参加施設の半数以上からRSV検出が報告されており、1997/98シーズンのRSVの広範な流行の開始を示していると考えられる。

(CDC、MMWR、46、No.49、1163、1997)

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