前シーズン(1996/97)の世界のインフルエンザ

世界における1996/97シーズンのインフルエンザ状況は、北半球では中規模程度、南半球ではそれを下回る程度の流行状況であった。ウイルスは、A(H3N2)およびB型の報告が多く、A(H1N1)型の報告は稀であった。1996年10〜12月ではA(H3N2)が優位であり、1997年1月よりB型が増加し始め、しばらく両型ともみられていた。1〜2月にインフルエンザシーズンが始まる国では、A(H3N2)で始まり次第にB型が出現するという傾向であった。またこの傾向は南半球でも同様であった。A(H1N1)は稀であったが、多くはシーズン後半に分離された。

トリ型インフルエンザA(H5N1)型が5月に香港でヒトから分離され、その後1997年11〜12月の間にさらに17名の患者からH5が検出されたが、ヒト−ヒト感染の確証はなかった。

(WHO 、WER、73、No.7、41、1998)

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