ポリオ根絶証明のためのポリオ様疾患患者発生動向調査実施要項

 1.報告および検体の採取等
 (1)ポリオが疑われるような急性弛緩性麻痺の患者(ポリオ様疾患患者)を診断した医師は、最寄りの保健所に連絡を行う。なお、診断に当たっては別添の診断の手引きを参照されたい。

 (2)ポリオ様疾患患者を診断した医師は、患者の糞便5gを可能な限り早い時期(14日以内)に採取し、氷詰もしくは冷蔵庫内へ保存する。また最初の採取から一両日以内に2回目の便を同様に採取し同様に保存する。

 (3)ポリオ様疾患患者を診断した医師は、「ポリオ様疾患患者調査票」に所要事項を記入する。

 2.調査票の作成、検体の収集および送付
 (1)連絡を受けた保健所は、ポリオ様疾患調査「連絡票」により速やかに本庁主管課および地方衛生研究所に連絡する。

 (2)連絡を受けた保健所は、当該医療機関に対して1の(2)の検体が採取されたことを確認するとともに、当該医療機関を訪問しポリオ様疾患患者調査票を確認のうえ、これを保存する(なお医療機関に一部写しを送付する)。

 (3)また、同時に医療機関において採取してある検体を回収し、地方衛生研究所にこれを送付する。

 (4)連絡を受けた本庁主管課は、速やかに厚生省保健医療局結核感染症課に連絡する。

 (5)なお、地方衛生研究所を有しない政令市および特別区においては、都道府県の地方衛生研究所において処理するよう都道府県と連携し行うこと。

 3.検査等
 (1)2の(3)の検体を受け取った地方衛生研究所は、ウイルス分離・同定等必要な検査を実施する。

 (2)地方衛生研究所は、この結果を別添連絡用紙にて国立感染症研究所ウイルスII部および都道府県主管課に報告するとともに、必要に応じて国立感染症研究所に検体を送付する。なお、検査結果の、診断した医師および患者への連絡が遅滞なく行われるよう特に留意すること。

 (3)国立感染症研究所は、型別判定等必要な検査を実施するとともに、各地方衛生研究所に対し必要な技術的支援を行う。

 4.積極的発生動向調査
 ウイルス検査の結果によってポリオが確定診断された場合等においては、患者周辺の積極的発生動向調査を行うこととし、国、都道府県等、保健所が協力してこれを行うこととする。

 5.結果の解析
 国立感染症研究所が厚生省結核感染症課の協力のもと解析を行い、結果については厚生省結核感染症課より還元を行う。

 6.調査期間
 平成10年度〜12年度

 7.その他
 患者等の個人情報の管理に十分留意すること。


 照会先:厚生省保健医療局結核感染症課
       03-3595-2263
     国立感染症研究所ウイルス第二部
       03-5285-1111

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