＜速報＞　集団かぜからのインフルエンザウイルスＢ型の分離−石川県

1998年４月27日、石川県北部のＡ小学校で集団かぜが発生した。患者は全校児童90人のうち１年生11人を最高に各学年に分布し、合計37人であった。

患者のうち１年生５人の咽頭ぬぐい液について、ウイルス分離検査を行った結果、３人からMDCK細胞によりインフルエンザウイルスＢ型が分離された。

分離ウイルス３株を抗原としたＨＩ試験では、Ｂ/三重/1/93感染フェレット血清(WHOインフルエンザ・呼吸器ウイルス協力センターより分与、同株に対する抗体価1：160）の抗体価は１：20であり、Ｂ/広東/05/94感染血清の抗体価は＜1：10であった。

なお、Ｂ型は1997年５月以降石川県では分離されていない。

検査した５人の症状は、発熱（39.0〜39.7℃）がすべてにみられたほか、咽頭の痛みや発赤が４人に、倦怠感３人、咳、眼の赤み、鼻水、下痢・腹痛は各２人、頭痛、筋肉痛は各１人にみられた。また重症のため点滴治療を受けた患者が２人いた。

石川県保健環境センター　尾西　一　大矢英紀　川島栄吉　庄田丈夫
石川県能登北部保健所　　表　佐和　大田良子　上谷博宣

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