ルワンダ難民内のコレラ流行、1997年4月−コンゴ

1997年4月、コンゴ民主共和国(旧ザイール)のキサンガニとウブンドゥの間にある3つの難民キャンプに住む9万人のルワンダ難民の間にコレラの集団発生が起こった。国境無き医師団(MSF)はこれらのキャンプに2つの医療相談センターと1つのコレラ治療センターを設置した。またMSFのスタッフ、ザイールの非政府組織と国連難民高等弁務官事務所は難民の健康状態モニターするために死亡率と罹患率のサーベイランスを行った。キャンプでの1日の死亡数は死体埋葬を担当しているザイール赤十字のボランティアから得た。3月30日〜4月20日の間では 1,521人の死亡が記録されており、ほとんどはへルスケア施設外の死亡であった。1日の粗死亡率(CMR)は人口1万当たり7〜14人で、この時期での平均は人口1万当たり9.9人であった。4月4〜19日の間に合計 545人のコレラ患者がコレラ治療センターに入院し(attack rate 0.9%)、67人(12%)が死亡した。MSF スタッフによれば、ほとんどの患者は重症の低栄養状態でなんらかの他の疾患(マラリア、急性の呼吸器疾患)を合併していた。検査した7糞便検体中3検体からVibrio cholerae O1、生物型El Tor、血清型稲葉あるいは小川が分離された。
(CDC、MMWR、47、No.19、389、1998)

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)

iasr-proc@nih.go.jp

ホームへ戻る