<速報> 手足口病患者からのコクサッキーウイルスA16型の分離−岩手県

岩手県の感染症発生動向調査検査定点で、1998年4月〜5月にかけて採取した手足口病患者6名のすべての検体(咽頭ぬぐい液6・糞便1)からコクサッキーウイルスA16型を分離した。患者の年齢は0〜5歳。

分離にはHEp-2細胞、Vero細胞およびRD-18S細胞を用いた。Vero細胞にはすべて、RD-18S細胞には一部感受性を示した。感染価はほとんどの株が10 TCID50/25μlのオーダーであった。血清型の同定は、感染研から分与された中和抗血清でVero細胞を用いて行った。

定点担当医によると、岩手県内で昨年秋頃に流行したエンテロウイルス71型による手足口病よりも症状はやや重いということであった。

患者定点からの報告でも5月中旬から患者数は依然増加の傾向にあり、今後注意が必要である。

岩手県衛生研究所 玉田清治 小林良雄 佐藤 卓

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