クラミジア−英国
専門家グループによって提出されたクラミジア(Chlamydia trachomatis)に関する最近の報告によれば、女性の70%、男性の50%が不顕性感染であり、そのために診断されないことが多く、その結果、ことに女性とっては骨盤内感染症、不妊、子宮外妊娠、慢性疼痛などの長期の疾患に結びついている。
この報告では、骨盤内感染症の女性、非特異的尿道炎の男性、新生児眼炎のある乳幼児およびその両親、泌尿器科受診患者、妊娠中絶希望者および、感染者のパートナーなどについてはすべてクラミジア感染の検査をすべきことを奨めている。また、25歳以下、特に10代で性行動が活発な女性、25歳以上で新しい性的パートナーを得た、または年間2〜3人以上の性的パートナーのいる女性については、クラミジアのスクリーニング検査が必要であることを述べている。
女性のクラミジア感染症は男性に比較して重症化傾向があるので、ことに女性のスクリーニング検査が重要であり、家族計画担当医療機関、一般医の関心がこの検査実行の鍵を握っているといえる。また一般への理解を求めるためのキャンペーンも必要である。
(CDSC、CDR、8、No.19、167、1998)