<速報> 集団かぜからアデノウイルス7型が分離された事例−滋賀県

滋賀県内では、1998年4月に5クラス、5月に1クラスの学級閉鎖があった。このうち4月27日〜30日に、高熱の児童が多いことから学級閉鎖が行われた1クラスの7名について、4月28日に症状調査およびウイルス検索が実施された。本クラスは在籍者32名の小学2年生のクラスで、同時期当該校における他のクラスおよび学年には、特に注目すべきことはなかった。

症状は、平均39.4℃の発熱、咽頭痛、胃腸症状、頭痛などであった。発病日の分布は4月20日から1週間にわたり、22日が3名と最も多かった。

採取されたうがい液のうち3名からアデノウイルス7型(Ad7)が、1名からアデノウイルス3型が分離された。なお、インフルエンザウイルスおよびエンテロウイルスは分離されなかった。ウイルス分離には、HeLa、RD-18S、Vero、FLの各細胞を用いたが、Ad7はHeLa細胞でのみ分離された。

滋賀県立衛生環境センター 横田陽子 大内好美 吉田智子
滋賀県大津保健所     尾本由美子

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)

iasr-proc@nih.go.jp

ホームへ戻る