アデノウイルス7型の分離状況−北九州市

本市でのアデノウイルス7型は、1996年、97年と検出されていないが、1998年5月に1株、8月に2株と散発的に分離された。

いずれの検体も同じ小児科医院で採取された咽頭ぬぐい液で、培養細胞にはHEp-2、RD-18S、およびVeroを使用し、HEp-2のみで分離された。

5月の症例は、生後11カ月の乳児で39.5℃の発熱、3日目から下痢と咳が5、6日間持続した。検体採取は発症4日目に行った。

8月の症例は、姉妹で罹患したもので、8歳の姉が先に発症し、7日後に4歳の妹が発症して、二人とも39.7℃の発熱、鼻水、嘔吐、発症4日目から下痢が3日間持続している。

3名とも、39℃以上の熱が3日以上続き、胃腸炎症状が強いのが共通した特徴である。

北九州市環境科学研究所
山本康之 森下正人
佐久間小児科医院 佐久間孝久

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)

idsc-query@nih.go.jp

ホームへ戻る