テレビドラマの影響によるHIV抗体検査希望者のー時的急増−神奈川県

保健所におけるHIV抗体検査希望者は1992年に最も多く、その後神奈川県においてもまた全国的にも毎年減少傾向にあった。ところがHIV感染を扱ったテレビドラマが放映された1998年7月〜9月までの3カ月間は神奈川県におけるHIV抗体検査希望者が前年の同月比で7月には1.41倍、8月には1.89倍、9月には1.80倍と上昇した。しかし、放映終了後の10月以降には、前年同月比が1.19(10月)、1.10(11月)、1.09(12月)とほぼ元のレベルに戻ってしまった()。従って、テレビ等のマスコミの影響でHIV感染に対する関心が高まるとHIV検査希望者が急増しうるが、その影響は一時的であまり持続しないことが分かった。

神奈川県衛生研究所
林 孝子 近藤真規子 今井光信

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