腸炎ビブリオO3:K6、1998年−岩手県

岩手県では食中毒発生時の菌検索は、原則管轄保健所が行い、衛研は血清型別等を行うことになっている。

近年、全国的に腸炎ビブリオ血清型O3:K6による食中毒が増加しているといわれている。岩手県においても1998年の腸炎ビブリオによる食中毒6件のうち4件が血清型O3:K6によるものであった(参照)。すべての事件の血清型別は当所で行った。No.2、No.4、No.6の事例では推定原因食品から患者分離株と同じ血清型の腸炎ビブリオ(TDH+)が分離されている。また、No.2の事例は他県から流入した広域流通食品が原因であり、県内全域で患者が発生したほか、同一施設の製品により県外でも患者が発生した事例であった。

残念ながら4件の血清型O3:K6による食中毒から分離された菌についてのパルスフィールドゲル電気泳動等による検討はしていない。

岩手県衛生研究所
熊谷 学 菅原喜弘 小林良雄 玉田清治

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