ルクセンブルグの空港マラリア、1999年

ルクセンブルグでマラリア流行地への渡航歴の無い熱帯熱マラリア患者3名が発生した。うち2人は夫婦で前後して発熱で入院し、血液塗抹検査で診断された。夫婦はルクセンブルグ国際空港から2km東に住んでいた。もう1例は2例とは関係なく、空港から3〜4km東に在住していた。

このようなマラリア症例は1997年に空港から1〜2km東の町に在住の母娘にもみられた。以上5例は夏期の気温が高く、輸入されたマラリア蚊が生息できる期間にみられた。症例に共通してみられたのは著明な血小板減少であった。

原因不明の発熱患者で血小板減少症を示し、国際空港の近傍に在住する者については積極的にマラリアの検査を実施すべきである。また、このような患者が発生した場合、各国はWHOの勧告にしたがって飛行機の害虫駆除を行うべきである。

(Eurosurveillance Weekly、No.34、1999)

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