爬虫類が関係したサルモネラ症、1996〜98年−米国

1996〜98年にかけて約16の州保健局から、トカゲ、ヘビ、カメなどの爬虫類と直接または間接的に接触した者にサルモネラ感染症が報告された。米国ではペットのカメがサルモネラの重要な感染源であったため、すでに1975年から大きさ4インチ未満のカメの商取引が禁止されている。これにより1970〜76年にかけて、ヒトから分離されたカメに関係したサルモネラ血清型は77%減少した。しかし、これ以外の爬虫類のペット人気が高まっており、公衆衛生への影響が懸念されてきている。稀なサルモネラ血清型であるJava、 Marina、 Stanley、 Poona、 Chameleonがヒトから分離されることが増えてきている。例えば、S. Marinaは1989年のヒトからの分離は2例であったのが1998年には47例に、S. Poonaは1989年の199例から1998年は341例に増加している。

爬虫類からのサルモネラ伝播は、石鹸を用いた徹底した手洗いと、調理区域で爬虫類との接触を防止することで減少可能である。ペットショップの従業員や爬虫類の飼育者は全員、爬虫類がサルモネラを伝播することを知らねばならない。CDCとペット業界合同諮問委員会(PIJAC)は教育用ポスターと、獣医師およびペット業者が安全に爬虫類を取り扱うための小冊子を作成した。

(CDC、 MMWR、 48、 No.44、 1009、 1999)

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