世界におけるC型肝炎の有病率報告

各国における血液・血液製剤等のスクリーニングの普及により、それらを介したC型肝炎ウイルスの伝播は非常に減少したと考えられる。しかし、依然として未スクリーニング血液・血液製剤の流通、開発途上国での注射針の繰り返し使用、薬物使用者間での伝播等の増加などにより、いまだC型肝炎は世界中で重大な問題である。

今回は、1999年7月の時点で、131カ国からWHOに報告された各国のC型肝炎の有病率を報告している。アフリカ地域5.3%、東地中海地域4.6%、西太平洋地域3.9%、東南アジア地域2.15%では依然として高い有病率を報告している(アメリカ地域1.7%、ヨーロッパ地域1.03%)。

また、日本の属する西太平洋地域を見てみると、オーストラリア0.3%、カンボジア4.0%、中国3.0%、フィリピン3.6%、マレーシア3.0%、ベトナム6.1%、日本2.3%と報告されている。

しかし、各国においてC型肝炎の検査法、検査対象、検査結果の評価の違いにより、上記のC型肝炎の有病率は大きく影響される。そのため、各国間の比較は困難で、その解釈には注意を要する。
(WHO、WER、74、No.49、425、1999)

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