英国におけるインフルエンザ
イングランド、ウェールズ、スコットランドにおいてインフルエンザが広く流行し始めているものの、今のところ通常の冬にみられる範囲の活動性にとどまっている。
イングランド北部では一般臨床医へのインフルエンザ様疾患の受診率が他の地域と比較して増加している。合併症や入院の危険の増す高齢者の感染者も増加している。RSウイルスによる呼吸器疾患も同時期に増加している。インフルエンザ様疾患での一般臨床医への受診率は人口10万人当たり1999年51週では118人であり、52週(2000年1月2日まで)でも144人で、これは通常の季節的変化の範囲(50〜200/10万)である。しかしながらこの値はクリスマス休暇のために過小報告の可能性がある。年齢別の受診率では10万人当たり0〜4歳が115、5〜14歳が33、15〜44歳が116、45〜64歳が235、65歳以上が180となっている。
ウェールズでは一般臨床医への受診率は例年の予想より高く、スコットランドでも正常範囲とされる値の上限付近である。
51週には104株のインフルエンザA(H3N2)型ウイルスが詳しく検査されており、CDSCに検査機関から送られてくるインフルエンザウイルスはA型が51週には24件であったのが52週には76件へと増加している。B型ウイルスについては51週が4件、52週が1件であった。
(CDSC、 CDR、 10、 No.1、1、 2000)