3例の毒素産生性Corynebacterium ulcerans 感染−英国
2000年1月にノーザン地方とヨークシャー地方で、3例の毒素産生性Corynebacterium ulcerans 感染が確認された。3例は農村地域に居住している人々で、生牛乳からの感染や患者との接触、海外旅行等は否定されている。3例のうち、高齢者女性1名は肺炎で死亡し、乗馬学校に勤めていた少女と女性は入院した。彼女らの接触者の感染は確認されていない。
毒素産生性C. ulcerans 感染は、毒素産生性C. diphtheriae (ジフテリア菌)のガイドラインに沿って迅速に検査し、感染拡大を防ぐ看護を行い、検査結果が明らかにされる前から抗毒素および抗生物質療法を行う必要がある。感染者に接触した人は、その感染者の症状の程度にかかわらず予防的治療を行い、キャリア−化を防止する必要がある。毒素産生性C. ulcerans は、ジフテリア菌と同様にジフテリア毒素を産生するため、感染者や接触者のワクチン歴について問い合わせるべきである。
(CDSC、 CDR、 10、 No.6、 49、 2000)