ヒヨコとコガモが関係したサルモネラ症、1999年春−米国・ミシガン州、ミズーリ州
(Vol. 21 p 99-99)
1999年5月ミシガン州保健局に、パルスフィールド・ゲル電気泳動(PFGE)パターンが近似したSalmonella Infantis感染が増加しているとの通報があった。同年4月1日〜7月末日までに発症した生後8日〜82歳(平均25歳)の21例のうち、10歳未満が8名、女性は12名で、3名が下痢などのため入院した。17例に直接または間接的にヒナドリとの接触が認められた(8例はヒヨコ、2例がコガモ、1例がキジ、6例はヒヨコとコガモを含む複数のヒナドリとの接触)。これらのうちの88%は単一の孵化場から出荷されたことが遡り調査で分かった。孵化場で採取されたふきとり試料とヒナドリからの検体から、PFGEパターンが一致するS. Infantisが検出された。年齢と居住地を一致させた症例−対象研究では、発症前の5日間にヒナドリと接触したオッズ比は20(95%信頼区間3〜378)で、数例はヒナドリが屋内で飼われていた。中には寝室や上着の内側にヒナを飼っている者もいた。
ミズーリ州でも同様のS. Typhimurium感染症の集積が1999年4月に見られた。
2000年2月、CDCはヒナドリの業者外および個人への販売について、全米の州保健局へ調査を行った。回答した28州のうち10州が規制ありと答えている。ヒナドリ出荷の規制週齢は3週未満が2州、4週未満が2州、8週未満が2州、1州は12週未満であった。5羽以上でしか販売を認めないのが3州、ヒナドリのプレゼントによる感染を防ぐため、復活祭前後の販売を禁止するのが1州、販売免許の取得を求めるのが1州あった。
(CDC、 MMWR、 49、 No.14、 297、 2000)