1999/2000シーズン米国と世界のインフルエンザの状況、および米国での2000/01シーズン用インフルエンザワクチン組成
(Vol. 21 p 148-149)

インフルエンザA(H3N2)型ウイルスは1999/2000シーズンの米国および世界で分離された主要なウイルスであった。米国内ではワクチン株であるA/Sydney/05/97(H3N2)様のウイルスが最も多く分離され、この型の流行は3年目となった。H3N2型が関連した集団発生は全世界に及び、各国で分離されたA(H3N2)株はA/Sydney/05/97様株と密接に関連していた。

A(H1N1)型の集団発生は香港、日本、スペインで報告された。H1N1型分離株の抗原性はA/New Caledonia/20/99に最も類似していた。B型インフルエンザは低レベルでの流行で、分離株の抗原性はB/Beijing/184/93とB/Yamanashi/166/98に類似していた。

米国食品医薬品局(FDA)は、2000/01シーズンの米国内での3価インフルエンザワクチンに含まれるウイルス株としてA/New Caledonia/20/99 様株(H1N1)、A/Panama/2007/99様株(H3N2)、B/Yamanashi/166/98様株を推奨した。米国内では過去3年間にわたりA/Sydney/05/97様株(H3N2)が主な流行株であったが、A(H3N2)型の中ではA/Moscow/10/99とA/Panama/2007/99参照株の割合が世界的に増加してきていることによる変更である。

2000/01インフルエンザシーズンを迎えるに当たって、米国予防接種諮問委員会(ACIP)は50歳以上のすべての人々にワクチン接種を勧めている。この政策の変更は、人口の24〜32%を占め、慢性疾患に伴うインフルエンザ関連の入院や死亡の危険もある50〜64歳の年齢層においてもインフルエンザワクチンの接種率を上げることが目的である。

(CDC、 MMWR、 49、 No.17、 375-381、 2000)

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