狂犬病の暴露後処置、 1999年−デンマーク
(Vol. 21 p 149-150)
デンマークの伝染病サーベイランス公報Epi-Newsによると、1999年に動物に咬まれ暴露後処置を受けた人は76名であった。うち4分の3は国外での咬傷によるもので、イヌによる咬傷が最も多かった。36人はアジアで、 16人はデンマークで、12人はヨーロッパの他の国で暴露後処置を受けた。タイでの23件のうち12件はイヌ咬傷、8件はサル咬傷、3件はネコ咬傷によるものだった。
WHOの狂犬病サーベイランス報告によると、1997年には全世界で50,000人が狂犬病により死亡しており、このうち33,000人はアジアで、そのほとんどがインドで死亡している。年間死亡数が最も少なかったのはヨーロッパで13人、うち10人はロシアだった。1999年の1月〜9月までの間に4件の死亡事例が報告されており、そのすべてがロシアからの報告であった。
英国では狂犬病の制御と予防に関する新法案を2000年2月末より導入した。これによって西ヨーロッパ諸国から入国する飼いネコと飼いイヌ、およびオーストラリアと付近の南洋諸島からの援助犬の検疫が廃止された。
(Eurosurveillance Weekly、 No.15、 2000)