北ロンドンでの薬剤耐性結核−英国
(Vol. 21 p 225-225)
イソニアジド(INH)耐性菌による26例の結核集団発生が、1999年1月以降ロンドンで確認された。多くは英国生まれの若者(人種はさまざま)で、北ロンドンに在住していた。PHLS(Public Health Laboratory Services)・好酸菌室の中間報告では、この26名から分離された菌は同一タイピングパターンを示している。INH耐性結核菌は1999年からタイピングされるようになり、暴露場所や感染経路の推定に利用されている。その結果、1999年1月以降119例のINH耐性結核菌が分離され、そのうち89例は北部から、30例は南部から報告された。結核患者の診断時におけるINH耐性菌分離の割合は、ロンドンが他の地域より高率である。ロンドン市内においては、南部で1997年から1999年に6.4%から11%と増加傾向を示している。一方、北部では8.2%から7.6%へと若干低下していた。
(CDSC、 CDR、 10、 No.32、 285 & 288、 2000)