野兎病の流行、2000年−スウェーデンとフィンランド
(Vol. 22 p 41-41)

2000年の夏〜秋にかけて、スウェーデンで野兎病の流行が確認された。1995年以降は年間10〜133例であったが、2000年1月〜10月までに418例が国立感染症コントロール研究所(SMI)に報告された()。56%が男性で、平均年齢は44歳であった。これは、450例を記録した1970年の流行以来最大のものとなっている。スウェーデンでは、野兎病は蚊媒介性疾患として認識されており、蚊の発生が多く降雨量の多い夏季に多発している。また、患者総数の増加は流行地域の拡大に並行している。

フィンランドでも、例年よりも多い野兎病症例が確認された。2000年7月〜10月までに890例が細菌学的確定例として国立感染症センター(NIDR)に報告された。59%が男性で、平均年齢46歳であった。フィンランドでは1995年と1996年に野兎病の集団発生が起こっているが、例年100例程度が7月〜10月にかけて北西部から報告されている。

(Eurosurveillance Weekly、 No.2、 2001)

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)

idsc-query@nih.go.jp

ホームへ戻る