2000/01シーズンのインフルエンザの状況−米国
(Vol. 22 p 66-66)
米国で2000年10月1日〜2001年1月13日までに患者から採取された26,789検体中1,545検体(6%)がインフルエンザウイルス陽性であった。そのうち、A型インフルエンザウイルス陽性が1,132検体(73%)、B型インフルエンザウイルス陽性が413検体(27%)であった。A型インフルエンザウイルス 457株がサブタイプ分類され、 441株(96%)がA(H1N1)型、 16株検体(4%)がA(H3N2)型であった。
56株のA(H1N1)型分離株の抗原性が検討され、53株(95%)がA/New Caledonia/20/99類似株、残りがA/Bayern/07/95類似株であった。A/New Caledonia/20/99株を含む2000/01シーズン用ワクチンは、A/Bayern/07/95株と交差反応を示す高い抗体産生を促す。A(H3N2)型の10株はA/Panama/2007/99類似株、B型20株はB/Beijing(北京)/184/93株に類似した抗原性を示した。検体陽性率は11月末の4%から1月13日の15%へ増加してきている。
2000年11月6日〜2001年1月13日の期間中、定点医療機関受診者の2〜3%がインフルエンザ様疾患であった。2001年第2週現在、ロード・アイランド州とバージニア州でwidespread(広域的な発生:インフルエンザ様疾患の集団発生が報告された郡の合計の人口が、その州の人口の50%以上を占めた場合)、21州でregional(地域的な発生:インフルエンザ様疾患の集団発生が報告された郡の合計の人口が、その州の人口の50%未満の場合)、26州がsporadic(散発的な発生:孤発例が散発するが集団発生なし)の活動性であった。第2週時点での死亡原因の7.7%が肺炎とインフルエンザで、同時期の流行を示す閾値8.5%を下回っていた。
(CDC、 MMWR、 50、 No.3、 39-40、 2001)