第9回オンコセルカ症インターアメリカン会議(IACO'99)
(Vol. 22 p 92-93)

OEPA(Onchocerciasis Elimination Program for the Americas:アメリカ・オンコセルカ症根絶計画)では、オンコセルカ症の化学療法剤イベルメクチンを年2回集団投与し、 2007年までにアメリカ大陸からの根絶を目指して活動を行っている。オンコセルカ症の6つの侵淫国(ブラジル、コロンビア、エクアドル、グアテマラ、メキシコ、ベネズエラ)の代表等が1999年11月9〜11日にグアテマラに集まり、第9回のIACO(Inter American Conference on Onchocerciasis:オンコセルカ症に関するインターアメリカン会議)が開催され、1999年の活動状況の総括が行われた。

上記の地域全体では、1年間で273,875人がイベルメクチンの投与を受け、最大治療目標数(UTG:Ultimate Treatment Goal)の62%をカバーした。しかし、国によってUTG達成の状況が大きく異なり、コロンビア、エクアドル、メキシコが89〜95%を維持し、近い将来の根絶宣言に向けた準備への勧告がなされたのに比較して、ブラジル、グアテマラ、ベネズエラのUTG達成状況は24〜48%に留まった。

その他、6カ国の45村落(合計9,805人)を定点としてイベルメクチン投与による効果の追跡調査を行ってきた結果が話し合われた。それらは、疫学的情報・眼科的評価に加え、昆虫学者による評価などが含まれるが、皮膚でのミクロフィラリア陽性率は、初回調査時(1991〜95年)に7.3〜63%であったのに対して、最新調査(1996〜99年)で0.0〜20%に減少していることが示された。

(WHO、 WER、 76、 No.3、 18-22、 2001)

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