世界のメジナ虫症サーベイランス、 2000年
(Vol. 22 p 200-200)
メジナ虫症の伝播地域はアフリカの14カ国にとどまっている(ベニン、 ブルキナファソ、 中央アフリカ共和国、 チャド、 コートジボワール、 エチオピア、 ガーナ、 マリ、 モーリタニア、 ニジェール、 ナイジェリア、 スーダン、 トーゴ、 ウガンダ)。イエメンでは1997年から報告がなく、 ケニアでは1994年から、 カメルーンとセネガルでは1997年から国内感染例がなく、 隣接国からの輸入例の報告のみである。
2000年のサーベイランスによる報告数は16カ国から合計75,223症例で、 うち73%(54,890例)はスーダンからの報告である。その他、 ナイジェリア(7,869例)、 ガーナ(7,402例)、 ブルキナファソ(1,956例)、 ニジェール(1,166例)、 トーゴ(828例)などであった。2000年報告数の概ね半数(49%)で、 「封じ込め(containment)」が実施された。1999年(96,293例)から2000年(75,223例)にかけ、 世界全体での報告数は22%減少した。スーダンの減少率が17%と最低で、 他は33%の減少であった。以上のように、 メジナ虫症根絶計画はスーダン以外では順調に進んでいる。今後、 スーダンにおける積極的な根絶活動が望まれる。
(WHO、 WER、 76、 No.18、 133-139、 2001)