Salmonella Typhimurium DT104感染症の広域多国間集団発生、 2000〜2001年−ドイツ、 英国、 ノルウェー
(Vol. 22 p 261-261)

ヨーロッパの多くの国で問題となっている多剤耐性のSalmonella Typhimuriumファージ型DT104による集団発生がスウェーデンとオーストラリアでも確認され、 トルコのごま菓子であるヘルバが原因であったことが判明している。今回、 ドイツ、 英国、 ノルウェーからの報告が確認された。

ドイツでは2000年から、 アラブ系住民を中心に患者報告が続いており、 ヘルバからDT104が分離された。さらに、 同じ業者が製造したごまペーストからも分離され、 原料のごまがDT104に汚染されているため他の食品にも汚染が広がり、 流行が継続していることが示唆された。

英国でも2000年以来、 DT104のヒトからの分離が続いており、 2001年6月以来、 ヘルバの検査が継続されていたが、 今回初めてDT104がヘルバから分離された。現在、 ヒトから分離された株との異同について検査中である。

ノルウェーでも2000年11月からDT104の症例の発生が続いており、 オスロ近郊のアラブ系住民が多い地区に多発している。ノルウェーでの患者発生はピークが見られないなだらかな流行曲線を呈しており、 複数の感染源の存在が疑われている。

(Eurosurveillance Weekly、 No.33、 2001)

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