日本のAIDS患者・HIV感染者の状況
(平成13年6月25日〜9月30日)
(Vol.22 p 324-326)
厚生労働省健康局疾病対策課
平成13年10月23日

エイズ動向委員会委員長コメント(要旨)

 1.今回の報告期間は平成13年6月25日〜9月30日までの約3カ月であり、 法定報告に基づく新規患者報告数は85件、 新規感染者報告数は162件であった。

なお、 新規感染報告数は前回が144件、 前々回が129件であり、 3回続けて増加が認められる。

 2.感染経路別に見ると、 新規報告のAIDS患者では異性間性的接触によるものが37件、 HIV感染者では同性間性的接触によるものが77件とそれぞれ第1位を占めていた。これは前回同様の傾向と言える。患者・感染者の感染経路が不明である例数も前回同様である。

年齢別では前回同様、 患者・感染者ともに各年齢層に分布しているものの、 患者では30代以上、 感染者では20代〜30代の占める割合が高い。

性別でみると、 患者・感染者とも男性が8割以上を占めており、 これは前回同様の傾向である。男性感染者の半数以上は同性間性的接触による。男性エイズ患者では同性間性的接触より異性間性的接触による報告数が多かった。女性では感染者・患者とも異性間性的接触によるものが大多数を占めていた。

 3.保健所におけるHIV抗体検査・相談受付実施件数の平成13年第3四半期までの累計報告数を集計した。検査件数は52,530件(平成12年1年間における検査件数は48,754件)、 相談件数は105,443件(平成12年1年間における相談件数は107,266件)であり、 今後の推移に注目していきたい。

 4.前回のエイズ動向委員会で指摘した「病院清掃業者の針刺し事故」について、 疾病対策課より関係省庁および都道府県に対し情報提供を行うとともに使用済み医療器具によるHIV感染の危険性について注意喚起を行ったという報告を受けた。

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