スコットランドのワクチン合同委員会(JCVI)は、 「百日咳の罹患とそれによる死亡例を減らすために、 就学前児童に対するワクチン追加接種を導入すべきである。」との勧告を政府に提出した。現在スコットランドでは、 2〜4カ月の子供に百日咳ワクチンを接種しているが、 95%近い接種率にもかかわらず、 百日咳は依然健康上のリスクとなり続けている。また、 乳幼児への感染源は年上の兄弟または両親であることも明らかになっている。
イングランドとウェールズでは、 年間のべ5,500人の百日咳入院患者と9名の死亡例が確認されており、 無菌体百日咳ワクチンの追加接種を4歳時に導入することによって、 罹患率と死亡率を減少させることが期待されている。また、 米国と同様に多くのヨーロッパ諸国においても、 追加接種がすでに定期予防接種として導入されており、 これによる効果と安全性に関して何ら問題は生じていない。スコットランドでは、 2002年の早い時期に追加接種が導入される予定である。
(SCIEH Weekly Report、 35、 No.2001/42)