ハンセン病−2000年末世界の現状

(Vol.23 p 43-43)

2000年末における全世界のハンセン病有病率は、 人口1万人当たり1以下であった。過去35年間における有病率は1985年の1万人当たり12が最も高く、 以後徐徐に減少し続けている。新規患者数も1995年から1998年にかけて増加し、 以後減少し続けている。2000年末の治療のための患者登録数は597,232人、 2000年の新規患者数は719,330人である(表1)。

現在ハンセン病が保健衛生上の問題とされている国(ハンセン病有病率1万人当たり1以上)は15カ国で、 ほとんどがアフリカ、 アジア、 ラテンアメリカの国々である。そのうちインド、 ブラジル、 ミャンマー、 マダガスカル、 ネパール、 モザンビークの6カ国で、 全世界の83%の患者と、 88%の新規患者、 有病率1万人当たり3.9を有する。さらにインドのみで64%の患者と新規患者の78%を占めている。

2000年新規患者の病型分類は、 115カ国から675,180人の報告がなされ、 39%がMB(多菌型)、 52%がPB(少菌型)、 9%がSSL(単疹型)であった(表2)。また、 15歳未満の患者の割合はアフリカと東南アジアで高く、 インドをのぞく東南アジアでは11%であった。多剤併用療法の普及率(全医療施設のうち、 多剤併用療法を実施している医療施設の割合)について50カ国から報告があり、 22カ国で80%以上、 逆に14カ国が10%未満であった。

(WHO、 WER、 77、 No.1、 1-8、 2002)

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