心筋炎・心外膜炎を伴う急性呼吸器感染症の症例、 2002年−ギリシャ

(Vol.23 p 149-150)

2002年4月上〜中旬にクレタ島より女性2例(45歳、 48歳)、 ギリシャ北西部より女性1例(32歳)が上気道感染に続くウイルス性心筋炎・心外膜炎によって死亡したと報告された。

積極的症例検索により、 2002年5月1日までにウイルス性心筋炎・心外膜炎症例が53例報告された。症例は国内全域から報告され、 4月19〜22日の間に入院した症例が多かった。年齢は80歳以上までの様々な年齢群に分布しており、 男性30例(57%)、 女性23例(43%)で、 臨床的には心筋炎が17例(32%)、 心外膜炎31例(58%)、 両方5例(9%)であった。一般的に経過は良好であった。2例の便検体からエンテロウイルスと思われるウイルスが分離され、 死亡した1症例の心筋からエンテロウイルス抗原が検出された。

対策として、 ギリシャ公衆衛生当局は一般的な感染予防強化について通知を出し、 ギリシャのイースター休暇を3日早めて4月24日より約2週間の学校閉鎖を実施した。現在のところ、 状況は安定しており、 さらなる調査が進行中である。

(Eurosurveillance Weekly、 No.18、 2002)

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