カンピロバクター感染症の持続的な増加、 2001年−ノルウェー

(Vol.23 p 181-181)

ノルウェーでは1990年代中頃からカンピロバクター感染症が増加し続けており、 その傾向は持続している。2001年には2,890例の報告があり、 2000年の2,331例と比べ24%の増加であった。また報告例のうち50%が輸入例、 43%が国内例であり、 国内例の増加率が高い。大きな男女差は認められず、 国内例では0〜4歳群で、 輸入例では20〜29歳群で発症率が高い。地域ではノルウェー南西部が最も高く、 また、 7月にピークがみられ、 国内例の71%、 輸入例の43%が6〜8月にかけて発生している。

国内におけるカンピロバクター感染症の危険因子として、 未殺菌水の飲用、 バーベキューや生の鳥肉を購入しての喫食、 また牛、 羊、 家禽などへの職業的曝露などが挙げられており、 飲用水や家庭の台所、 バーベキューでの衛生の向上などが感染の危険を減らすと考えられる。

1998年以降カンピロバクターは細菌性下痢の最も多い病原体となっており、 その原因は明らかではない。他のヨーロッパ各国でも同様の傾向が見られており、 現在カンピロバクター感染症を減少させるためのいくつかのプロジェクトが進行中である。

(Eurosurveillance Weekly、 No.24、 2002)

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