内臓リーシュマニア症の新たな治療薬

(Vol.23 p 205-205)

毎年500,000人が罹患する内臓リーシュマニア症の新しい経口治療薬、 miltefosine(ImpavidoR )が開発された。この薬は世界中の内臓リーシュマニア症患者の50%を有するインドで使用承認が下りた(2002年3月)。インド政府はこの薬を使って、 2010年までに内臓リーシュマニア症を根絶することを期待している。Miltefosineは当初抗癌剤として開発されたが、 リーシュマニア症にも有効で、 しかも経口でも活性があることが判明した。治験でも非常に有効で、 安全であることが証明された。価格はまだ設定されていないが、 おそらく現在の治療薬よりかなり安くなる予定である。現在の治療薬のような高度な副作用はない。ただし、 胎児に対する危険性はあり得るので、 妊娠可能年齢の女性に対する投与は注意を要する。また動物実験の結果からは、 男性の生殖能へ影響を与える可能性がある。より詳しい情報は、 以下のサイト(http://www.who.int/tdr/)から得ることができる。

(WHO、 WER、 77、 No.25、 210-212、 2002)

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