2002年7月中旬から英国北部の都市Barrow-in-Furnessにおいてレジオネラ症の報告が相次ぎ、 8月7日現在70例の報告が確認された。疫学調査の結果、 この症例群の唯一の共通因子は、 7月1日以降にその町の中心部を訪れていたことであった。特に、 多くのケースはある特定の通路を歩いており、 その通路の空調設備の通風孔から大量のエアロゾルや水滴が放出されているのを見た人もいた。他にレジオネラ症感染の共通の危険因子はなかったため、 この通路に面した空調設備が感染源と考えられた。その冷却水を採って培養したところ、 Legionella pneumophila serogroup 1が検出された。
(CDSC、 CDR、 12、 No.32、 2002)