2000〜2002年に米国とカナダで、 メキシコから輸入されたカンタロープ(メロンの一種)によるサルモネラ(血清型Poona)感染症が多発した。
カリフォルニア、 ワシントン、 ネバタ、 オレゴン、 ブリティシュ・コロンビアなどの米国およびカナダの10州以上の地域から、 2000年に47例、 2001年に50例、 2002年に58例の症例が報告された。いずれの年も3〜6月にかけて小児と高齢者を中心に発症がみられ、 男女差はなかった。疫学調査からは、 メキシコ産カンタロープとの関連がみられた。カンタロープの遡り調査が行われ、 生産過程でサルモネラに汚染された水が使われていたこと、 生産および出荷過程が非衛生的であったことなどが明らかになった。メキシコ産のカンタロープは自主回収され、 当該農場は閉鎖された。
(CDC、 MMWR、 51、 No.46、 1044-1047、 2002)