ルーマニア由来の旋毛虫症、 2002年−ドイツ

(Vol.24 p 69-69)

2002年11月中旬、 フランクフルトで3例(47歳女性、 55歳女性、 52歳男性)の旋毛虫症例が報告された。臨床症状は、 発熱、 頭痛、 筋肉痛、 下痢、 眼瞼周囲浮腫、 全身虚弱、 好酸球増加であった。3名のうち2名は血清学的検査で、 残り1名は疫学的関連性をもとに診断された。初発の55歳の女性は11月上旬にルーマニアに旅行し、 野生のイノシシとルーマニア産のブタから作られた燻製ソーセージによって感染した可能性が示唆された。その後この女性は、 お土産としてこのソーセージを他の2人に持ち帰った。

近年、 バルカン諸国(クロアチア、 旧ユーゴスラビア、 ルーマニア)と東ヨーロッパ(特にウクライナ)で、 野生および国内産の加工不十分な豚肉に関連した旋毛虫症報告が複数みられている。ドイツにおいても輸入旋毛虫症例の報告が複数見られる。旋毛虫症例に対しては、 バルカン諸国および東ヨーロッパの国から輸入された加工肉や「自家製」ソーセージの喫食がなかったか確認する必要がある。

(Eurosurveillance Weekly、 7、 No.4、 2003)

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