HIVワクチン実用化への臨床試験進行状況、 2003年

(Vol.24 p 116-116)

米国のVaxGen社が開発したHIVワクチン(AIDSVAX)の臨床試験(Phase III)は、 カナダ、 オランダ、 米国の男性同性間性的接触者(MSM)5,400人のボランティアを対象に、 米国、 西ヨーロッパ、 オーストラリア、 ニュージーランドで流行しているHIV subtype Bの感染予防を目的にデザインされた。その結果、 白人以外の人々、 特にアフリカ系アメリカ人に有効であることが明らかになった。ワクチンの治験人数が少なかったが、 白人にはあまり有効ではなかった。このワクチンがなぜ一部の人種にしか効かないのかについては、 さらなる研究が必要である。また、 世界各地(ブラジル、 タイ等)で計22種類のHIVワクチン臨床試験(Phase I & II)が進行中であり、 少なくともその一つは2003年にタイで臨床試験(Phase III)に進む予定である。

(WHO、 WER、 78、 No.9、 62-63、 2003)

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