Salmonella Enteritidisファージ型(PT)56の集団感染事例、 2003年−英国

(Vol.24 p 193-193)

2003年5月18日からの3週間に、 ダラム市内の中華レストランでの喫食と関連した129例のS . Enteritidis PT56感染がイングランド北東部で報告された。ビュッフェスタイルの当該レストランは、 1日12時間、 毎週2,000食以上を提供しており、 日替わりで60種以上の料理を提供している。

100例はダラムおよびダーリントン州の住民、 25例は北東部の他州から、 そして4例は英国の他の地域からのものであった。

把握された126例の発症日は5月18日〜6月8日であった。11例が入院し、 死者は発生しなかった。平均年齢は28歳(1〜76歳)であった。当該レストランでの曝露は5月15日〜30日であった。本集団事例は5月27日に発覚し、 レストランへの最初の措置は翌28日に行われた。レストランは6月5日〜8日の間営業を停止した。当局の対策チームにより集団事例の解析等がなされ、 本事例は既に終息宣言が出されたが、 原因食品の同定には至っていない。

S . Enteritidis PT56は、 2002年秋にHealth Protection Agency Laboratory of Enteric Pathogens (LEP)で初めて同定されて以来、 本事例が最初の集団事例となる。2002年9月〜12月の間に、 LEPはヒト由来51例を報告、 その大半は10月〜11月であった。4例は海外渡航歴(ポルトガル2例、 カナリア諸島、 および米国)があったものの、 共通項は見出せていない。現在のところ、 S . Enteritidis PT56はヒト以外からは分離されていない。

(CDSC、 CDR Weekly、 13、 No. 27、 2003)

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