第6回インフルエンザワクチン需要検討会の検討結果について

(Vol.24 p 292-293)

2003(平成15)年6月24日(火)10時半から第6回インフルエンザワクチン需要検討会が開催され、 厚生労働科学研究班において実施した医療機関等調査および世帯調査の結果報告を行い、 次シーズンのインフルエンザワクチン需要の検討を行った。

1.調査結果概要

(1)医療機関等調査:抽出医療機関に対し、 2002(平成14)年度の世代別のインフルエンザワクチン接種人数、 接種回数および次シーズンの需要量の調査票をシーズン前に発出し、 シーズン終了後に回収。以下の数値を算出

最大値最小値
幼児・児童(13歳未満)430万本430万本
成人(13〜64歳) 384万本336万本
高齢者(65歳以上)494万本478万本
合 計1,308万本1,244万本
(注)最大値は、 成人および高齢者の1回接種・2回接種の割合が現状通りとした場合で、 最小値は、 13歳以上をすべて1回接種とした場合

(2)世帯調査:世代別に住民への郵送によるアンケート調査をシーズン終了後に実施し、 以下の数値を算出。

需要本数
幼児・児童(13歳未満)371万本
成人(13〜64歳) 505万本
高齢者(65歳以上)524万本
合 計1,400万本
(注)幼児・児童は2回接種で 6,000円、 成人は1回接種・2回接種の割合が現状通りとした場合で1回の接種費用が 3,000円、 高齢者は1回接種で1000円とした場合の需要本数

2.次シーズンの需要検討結果

今回の医療機関等調査と世帯調査によってワクチンの需要を調査したが、 両者の需要予測量はかなり近似しており、 その信頼性は高いものと考えられる。両調査の結果、 本年度のワクチン需要は、 1,244〜1,400万本程度と考えられる。一方、 本年のワクチンメーカーの製造予定量は1,445万本であり、 その需要に見合うだけの供給はなされるものと考えられる。

なお、 インフルエンザワクチンの実際の需要は、 マスコミ報道、 流行状況等の様々な要因によって変動する可能性があることを考慮すべきである。

<参考>
今年度のインフルエンザワクチン製造予定量は、 現時点でワクチンメーカー4社あわせて計1,445万本である。しかし、 インフルエンザワクチンの製造量は、 ウイルスを鶏卵で増殖させて製造するため、 ウイルスの増殖力、 気温、 鶏卵の質等に大きく影響を受け、 この製造予定量はあくまでも現時点の目安である。

なお、 その後の調整により、 インフルエンザワクチン製造予定量は、 2003(平成15)年10月末現在、 計1,470万本である()。

厚生労働省医薬食品局血液対策課

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