2003年のモスクワでの髄膜炎菌性髄膜炎の報告は、10月末までに268例(死亡22例含む。大部分が小児)と増加しており、これまでの平均報告数に比べて2倍である。これまでに多かった春先での報告とは違い、多くは夏〜秋にかけて報告された。分離された病原体の90%はA群髄膜炎菌であった。モスクワではさらなる拡大を防止するために、ワクチンキャンペーンを開始した。
A群髄膜炎菌性髄膜炎はヨーロッパでは稀で、流行地への渡航者に関連した例でも少ないため、ロシアからヨーロッパに輸入される可能性は低いと思われる。
(Eurosurveillance Weekly, 7, No.46, 2003)