米国軍人での種痘ウイルスの二次および三次感染、2002〜2004年−米国および全世界


(Vol.25 p 82-82)

2002年12月〜2004年1月の期間に、計 578,286人の軍人が種痘を受けた。508,546(88%)は男性で、407,923(71%)は初めての種痘であった。ワクチン接種者の中央値は29歳(範囲:17歳〜76歳)で、ワクチン接種による種痘の接触感染が疑われる症例が30人確認された。12人は配偶者、8人は成人の密な接触者、8人は友人、2人は同じ家屋に住む子供であった。これらはコロラド州、ノースカロライナ州、テキサス州各4人、アラスカ州、カリフォルニア州各2人、コネチカット州、カンザス州、ニュージャージー州、オハイオ州、サウスカロライナ州、ワシントン州、ウエストバージニア州各1人、海外7人からの報告であった。疑われた接触感染源は、初回のワクチン接種を受けた男性軍人であった。6人の男性スポーツパートナー以外、感染した接触者はすべて女性。ウイルス分離またはPCRにより、30症例中18例(60%)で種痘ウイルスが確認された。18例の確認症例のうち、16例(89%)は合併症を伴わない皮膚感染、2例(11%)は眼の感染であった。二次感染率は全体および初回のワクチン接種者において、10万人当たりそれぞれ5.2人、7.4人であった。18例の確認症例のうち、2例は三次感染であった。

種痘の二次感染の第一のリスクはベッドの共用であった。18人の確認症例のうち、12人は配偶者、または密な接触者であった。しかしながら、ワクチン接種を受けた国防総省の職員の大部分では、ベッドを共用する人に種痘の感染が見られなかった。軍人のワクチンプログラムにおける接触感染の頻度は、1960年代に観察された比率と同等である。直接接触が感染の主要な様式であると推定されるが、洋服やベッドのリネンが二次感染を媒介する可能性がある。感染予防の一つとして、ワクチン接種者が自分のリネン、タオル、包帯を家族の物と分けて洗うことが挙げられる。

(CDC, MMWR, 53, No.5, 103-105, 2004)

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