ワクチンコールドチェーンの維持管理ガイドライン、2003年−米国


(Vol.25 p 82-83)

ACIP(Advisory Committee on Immunization Practices)とAAFP(American Academy of Family Physicians)は2002年2月に「予防接種に関する提言」を発表した。この中で、ワクチンのコールドチェーンの失敗について関心が高まっていることを受け、ワクチン保管と輸送についてのガイドラインが提言された。

多くのワクチンの最適な保存温度は2〜8℃とされており、凍結させてはいけないとされている。一方、1995年に導入された水痘ワクチンとインフルエンザの弱毒生ワクチンは−15℃以下で保管を続ける必要があり、ワクチン保存法に関する混乱を生じている。近年17〜37%でワクチンが誤った温度で保管されており、誤りの多くは低すぎる温度での保管との報告がある。2〜8℃の保管温度が推奨されているワクチンにはアルミニウムアジュバントが使用されており、温度が低すぎるとこのアジュバントが沈殿し、ワクチンの力価が損なわれる。見た目に変化がなくても、ワクチンの力価が低下することがある。保存温度が高い場合もワクチンの力価が損なわれる可能性があるが、しかし通常、高温よりも低温の方が問題が大きい。

保存中の温度管理も重要である。温度計は保存庫の中央でワクチンの側に設置し、1日に2回以上チェックし記録する。記録は3年以上保管する。温度に問題があればすぐに修正し、その際保存されていたワクチンは使用しない。温度管理に責任を持つ職員をおき、さらに補助する者が週1回は記録を確認すべきである。

複数の種類の温度計を使用することもある。標準的な温度計の他、ワクチンの温度を推定できるもの、最高−最低温度を記録できるもの、持続記録型のものなどが使用される。いずれの温度計も精度管理が重要である。

(CDC, MMWR, 52, No.42, 1023-1025, 2003)

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